トレンドのある正弦波変動の場合

以上、株価が正弦波的に変動する場合と直線的に変化する場合の、算術平均法とドルコスト法の平均単価を計算してみました。 実際の株価の変動では、この両者が重ねあわされたような変動をすることがよくあります。 つまり、変動を繰り返しながら徐々に上昇していく場合、あるいはその逆に下降していく場合です。このような動きをトレンドにのるといい、 上昇あるいは下降の傾向を直線であらわしたものをトレンドラインと呼んでいます。 以下、このトレンドにそって正弦波的な動きをする場合について考えてみましょう。 例によって株価aiを次のように置きます。

equation1-1

算術平均法では前に述べたように、平均単価y=Amとなります。ドルコスト法の平均単価は

equation1-1

この式を簡単化していくと、途中省略して平均単価は結局

equation1-1

となり、算術平均Amよりも単価が

equation1-1

だけ低くなります。この差は下降トレンドのとき、つまりB1<0の方が大きくなります。 従ってドルコスト法は、下降トレンドで株を買い増ししていく方が上昇トレンドよりも、算術平均に対して平均単価が下がります。

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